「体幹を捻る」とは? ~正しい体幹の回旋動作を習得して、ゴルフやテニスや野球のスイングを上達させましょう!!~

あなたは「体幹を捻る(回旋する)」と言われると、
具体的にどこを捻ることを想像しますか?
 
もしかしたら、具体的にどこを捻るということを考えていない人が
たくさんいらっしゃるかもしれませんね。
 
それもそのはずです!
何故なら、動作を指示する人間の脳とは
『タスク志向』
なので、「体幹を捻る」という指令を送る時に、どこを捻るということよりも
どのくらい捻るということを優先して指令を送るのです。
 
つまり、人間の脳は
『課題を遂行するために、質を犠牲にして量を得る』
傾向にあるということです。
 
これにより何が言いたいかというと、あなたの体幹の捻り動作が間違っている可能性
があるということです。
本当は捻るべき場所が捻られず、量を優先するばかりに無理して別の
場所を捻っていたら・・・
(このように、ある動作が困難な時に別の筋や動作でカバーすることを【代償動作】と言います)
身体に無理がかかり、ケガのリスクが高まるのは想像がつきますね。
 
また、捻り動作は様々なスポーツで必要不可欠な動作です。
ゴルフ・テニス・野球のスイング動作では特にそのような動きは必要ですね。
つまり、捻り動作が間違っていると、スポーツのパフォーマンス向上の妨げ
にもつながります。
 
そこで、今回は、どこを捻るべきなのかを明確にするため、
体幹にある脊柱の構造から見ていきたいと思います。
 
脊柱とは、24個の背骨が縦に連なったもので、
 
首の部分の 【頚椎】 7個
胸の部分の 【胸椎】 12個
腰の部分の 【腰椎】 5個
 
といった3つのパートに分類されます。

 
その中で頚椎を除いた体幹=胸腰部と言われる胸椎、腰椎の回旋可動域は
約40°あると言われています。
更にその内訳を見ると、
 
胸椎が30°~35°
腰椎が5°~10°
 
を担うのが適正とされています。
 
このように見ると、胸椎がたくさん動くべきなのに対して、
腰椎は少ししか動かないのがわかります。
 
それもそのはずです。
人間の身体は動作を効率的に作るために
たくさん動くのに適した関節(モビリティジョイント)と
固定・安定させるのに適した関節(スタビリティジョイント)
が交互に連なってできているのです。
(これをJoint by joint theoryと言います)
 
つまり、体幹の捻り動作において本来、
「胸椎が主にその動きを担うべきであり、腰椎は固定・安定させるべき」
なのです。
 
ここまでわかった所で、胸椎の回旋可動性が不十分な場合に体幹を捻ろうとすると
どうなるかを考えてみましょう!
思い出してください!!
脳は『タスク志向』なので、質より量を優先します。
 
なので体幹を捻るという動きの量を優先する時に、胸椎が少ししか動かないと、
腰椎の安定性を犠牲にして、腰椎で無理に回旋の可動域を補います。
つまり、ここで【代償動作】が発生してしまうのです。
 
股関節や胸椎・胸郭、肩甲骨を動かす筋のほとんどが腰椎や骨盤帯についています。
つまり、腰椎や骨盤帯が安定することで、股関節や胸椎・胸郭、肩甲骨が正確に動くことが
できるのです。
その腰椎が動き過ぎることで不安定になってしまうと、動きが正確に取れず、
骨盤もぶれやすくなり、力の伝達に支障をきたす事が容易に想像できるかと思います。
さらには腰椎を無理やり捻る事で、腰痛等のケガにつながります。
 
 
このような事がゴルフやテニスや野球のスイング動作をした時に起こってしまっている
可能性があるということです。
スイングをした時に腰を痛めやすい方はその可能性が大ですね。
 
では、まずどうすれば良いかというお話ですが、ずばり
胸椎の回旋可動域を高めることが重要です。
(可動性が確保された後に腰椎・骨盤帯の固定・安定性を高めることも重要です。
これはまたの機会にブログでご紹介しますね!)
 
胸椎の可動性を高めることにより、【代償動作】が圧倒的に出づらくなるのは、
これまでの話で想像がつきますよね?
つまり、体幹を捻るという動作の質が向上するのです。
結果的にスイング動作時にスムーズに身体が回るようになり、
テイクバック、フォロースルーも大きくとれるようになります。
力も正確にボールに伝達されるはずです。
 
その具体的なエクササイズは下記の動画から見ることができます。
ご自宅でも簡単にできますので、是非参考に行ってみてくださいね!

 

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