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モイ!
ストレッチトレーナーの津田です。
私は今、フィンランドのタンペレにいます。
モイ(Moi)は、フィンランド 語で”こんにちは”です。
いきなりモイとか言って頭がおかしくなったと思わせてしまったかもしれませんが、フィンランドの人は実際モイと言ってました。
何か、かわいいですね。
※ちなみに、”バイバイ”はモイモイ(Moi moi)。やっぱり何かかわいい..。
私がフィンランドにいることは一旦置いておいて、先週末の5/26(日)に開催された「BuddyキックボクシングイベントVol.4」のレポートをさせていただきます。
今回もありがたいことに満員御礼!
盛り上がり過ぎて、またも南麻布が揺れたXデーとなりました。
今回のイベントテーマ
今回のテーマは「マススパーリング体験」!
マススパーリングとは、相手に対しパンチやキックを寸止めもしくは軽く当てる程度とする対人練習のことです。
なぜ、格闘技とは関係のないBuddyスタジオでマススパーリング体験をやるのか?
それは、元キックボクサーである私が愛したキックボクシングと言う競技を、普段深く格闘技に関わりが無い方にも体感していただきたかったのです。
相手と対峙するあのヒリヒリした感覚、相手のパンチやキックに対するディフェンスとはどういう技術なのか。
基本的に自分がオフェンスのみとなるミット打ちでは、この感覚は体感できません。
相手と向き合い、相手が自分に攻撃してくるのを捌く、この緊張感はなかなか刺激的なものです。
この非日常かつエキサイティングな感覚を体感していただきたく、今回はマススパーリング体験をテーマに設定しました。
これまでの当イベントの変遷です。
Vol.0 シャドーボクシングのみ
Vol.1 ミット打ちに初トライ
Vol.2 連蹴りなどハードな技にもトライ
Vol.3 サンドバッグも取り入れ多様に
そして、今回のVol.4ではマススパーリング通称”マス”による対人体験
どんどん難易度が上がっていくと共に、より格闘技の醍醐味を感じていただける内容へと昇華しつつあります。
このペースでVol.20ぐらいまで行ったら、
「ガチンコのしばき合い、判定なんて一切無しのどちらかが倒れるまで闘うデスマッチ」
のような、素敵なイベントも開催できるかもしれませんね!
人と対峙することは”自分と向き合うこと”
格闘技は、事実として相手ありきの競技です。
しかし、私個人的には相手と対峙する際に最も大切なのは、いかに自分の感覚を研ぎ澄ませるか、つまり”自分と向き合うこと”だと考えています。
そう考える理由は大きく2点。
1つ目は、自身の視野の広さの重要性です。
相手からの攻撃を防御する際、相手の呼吸や動きを読むことが必要です。
その際、まずは自分自身の視野と思考を広く保っていなければ、相手の動きを先読みすることは非常に難しくなります。
想像してみてください。
相手の拳だけに視点が固定されていると、蹴りに反応できません。
また、その拳の動きが自分の予想外であったら反応が大きく遅れてしまいます。
つまり、あまりにも一極集中の中心視野になり過ぎていると、予想外の攻撃やタイミングがズレた際にリカバリーが難しくなってしまうのです。
そのためには、万が一予想外の動きをされても反応ができるような視野の広さ、もっと言うと思考の広さを持っておく必要があるのです。
例えば、拳や脚だけを見るのではなく、ぼんやりと相手全体を見ること。
相手の背景も視野に入るぐらい、周辺視野も使って相手を把握するのです。
すると、相手の動きに対し瞬時に焦点が合い、動作できる感覚が身に付きます。
その繰り返しで、思考を飛ばして脊髄反射で反応できる瞬間が訪れますよ!
2つ目は、自身の身体をコントロールする力の重要性です。
では、1つ目に述べたように、視野を広く保ち相手の動きを読めたとします。
しかし、その際に万が一自分の動きが悪ければ、結局相手の攻撃を捌くに至らずもらってしまいます。
先にも述べたように、習熟度が上がれば思考を飛ばして考えることなく反応できるようになります。
が、そこに行き着くまでにはやはり何度も繰り返す必要があります。
つまり、考える→動く、の繰り返しです。
その繰り返しにより、この”考える”と”動く”の間隔が狭まっていき、最終的には思考を飛ばして動けるようになるのです。
と言うことは、まずはいかに自分の身体を思い通りにコントロールするか、が重要になってくるのですね。
言い換えると、自分のイメージと実際の動きのギャップをなくすこと、とも表せるかもしれません。
以上の2点により、人と対峙することは”自分と向き合うこと”である、と私は考えています。
体以上に頭を使う、それが格闘技
今回の参加者の皆様には体感していただけたかと思いますが、自分を攻撃しようとしてくる相手と向き合った際、想像以上に脳が疲れる感覚になります。
相手がどんなパンチを打ってくるのか
どの高さ、もしくはどんな角度で蹴りが飛んでくるのか
その動きはフェイントではないか
次の攻撃は何が放たれるのか
などなど、、
考えれば考えるほど、攻撃のバリエーションはいかようにも組み合わされます。
よって、単に一つ一つの動きに対応するというよりも、相手が何を狙っているのかを前後の攻防や相手の動きから読み取り対処する力が求められるのです。
実際、トップ選手の試合前の練習などでは、シャドーボクシング一つを取っても”熱が出るほど頭を使う”というコメントを見かけることも珍しくありません。
格闘技とは、ただの喧嘩とは全く次元の異なる、体はもちろん頭と心も総動員させる必要がある、心技体が研ぎ澄まされたやりとりなのです。
殴り合っても終了ゴングが鳴ったら抱き合える
当然ですが、今回は”対人感覚の体験”が目的なので、パンチを当てることやキックを振り抜くことは絶対に禁止の安全最優先のマススパーリングです。
しかし、やはり相手と拳を交わすからには時には熱くなってしまうこともあるものです。
それでも、終了のゴングが鳴ったらノーサイド。
攻防をしていた相手とも、爽やかにグローブタッチをしてお互いの健闘をたたえることができる。それが格闘技の素晴らしさの一つだと思っています。
参加者の皆様も、高い集中力と真剣な表情、時には鋭い眼光になりつつも、終了ゴングがなったら笑顔でグローブタッチができていましたね!
終了ゴングが鳴り響くとラウンド中の張り詰めた空気から一転、非常に気持ちの良い、爽やかな感覚に包まれていました。
ラウンド中はマジでしんどいのですが、終わった後の清々しさ(悔しさなどの感情も含め)が、格闘技の醍醐味の一つなのです!
格闘技って、やっぱり良いですね!
まとめ
今回のイベントのテーマは、格闘技のより深い部分の体験
そのために行った「マススパーリング」とは、相手に対しパンチやキックを寸止めもしくは軽く当てる程度とする対人練習のこと
格闘技は”自分と向き合うこと”が大切である。理由は2点
1つ目は、自身の視野の広さが必要であるため
2つ目は、自身の身体をコントロールする力が必要であるため
格闘技とは、体だけでなく”心技体”全てが研ぎ澄まされたやりとりである
攻防をしていた相手とも、終了ゴングがなったらお互いの健闘をたたえることができる。それが格闘技の素晴らしさの一つ
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また数ヶ月に一度、こうしたキックボクシングのイベントもやろうと思っています。
次回も皆様と非日常を味わえる機会を楽しみにしています!
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
津田でした。
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